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日本ウミガメ協議会 黒島会議レポート


2005年11月18日〜20日に行われました「日本ウミガメ協議会 黒島会議」に参加した方からレポートが寄せられましたので掲載します。



第16回日本ウミガメ協議会・黒島会議に出席して

2005年11月18日から3日間開催された黒島会議ではあるが、日程の関係で二日目のセッションの一部を傍聴した。このセッションでは全国の法人、ボランティアの個人・団体、そして教育機関などにより、各地域でのウミガメの観察・研究の成果が発表された。

 発表の全体を通して伺えることは、共通してウミガメたちの上陸・産卵場所の環境変化に対する懸念である。

港湾の建設や護岸の為の構築物により砂浜の縮小・消失が相次ぐ中で、子孫存続の為の本能ではあろうが、必死に産卵場所を探し回っている姿が今のウミガメ達の姿なのである。テトラポットの前、幅5メートル足らずの砂浜に、もっと上に上がれる場所を探して延々と歩き回ったと見られる足跡の写真、そんな状況の中でやむを得ず産卵してしまったものを、地域の人たちがなんとか孵化させたいと卵を掘り出してスチロールのりんご箱に移し孵化・放流するに至る苦労話など。ウミガメにとって年々失われている砂浜、その原因は多分に人為的であり、その一方で涙ぐましい保護活動が、まさに罪滅ぼしのように行われているという現実に一種の空しさを禁じえないのである。


 このセッションで石垣ウミガメ研究会により、石垣島の主な産卵場所の現状紹介が行われた。かつて上陸・産卵が多く確認された平久保半島東岸ではあるが、近年車両の進入が増え、一部では砂浜が道路化してしまったところもある。また牧場の植物が浜に進出して砂浜が縮小してきていることや、フサキビーチの桟橋にイルミネーションが施されてしまったこと、そして、米原ビーチにおける「大規模リゾートホテル建設」について触れ、現状理想的な奥行きと砂質を有する砂浜であり、グンバイヒルガオなどの良好な植生、背後へと続く森林が人家などの灯火を遮り、ウミガメにとって良好な環境が保たれており、今後の上陸・産卵が期待される場所であるとして、現風景とホテル完成予想図を示しこのような場所にはウミガメは寄り付かなくなる、と問題提起された。

 このように今回報告された7箇所を含め、石垣島でも確実にウミガメの産卵場所が減少しつつあることは明らかである。

 ウミガメたちは、確実に悪化をたどる海浜環境の中であってもけなげに産卵活動を続けている。また近年あらゆる機会に自然環境保全の重要性が謳われているが、そんな中で、明らかにウミガメをはじめ様々な生態系に悪影響を与えることが確実視される大規模開発は、絶対に許されるべきではないこととして訴え続けなければならないとの意をさらに強く感じた会議であった。



写真は2004年、米原海岸でのアカウミガメ(沖縄県レッドデータブック希少種)孵化の様子です。
こちらも米原ファンの方からご提供いただきました。ご協力ありがとうございます。
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